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WEB MAGAZINE - 2021 Autumn & Winter Men’s Season Visual Interview

2021.10.11

2021 Autumn & Winter Men’s Season Visual Interview

2021 Spring and Summerよりメンズのビジュアルディレクションを手掛けている井田正明氏。

ABAHOUSE、5351POUR LES HOMMES、alfredoBANNISTER、MYSELF ABAHOUSE、ABAHOUSE GRAYと多岐にわたるテイストを、ブランドの方向性に合わせながら「今」を表現している、バックボーンとインスピレーションの源を探るインタビュー企画です。

今回は特別に井田氏のご自宅で収録しました。

 

 

高校のときにはプロサッカー選手も目指していました

 

 

まずはご自身がスタイリストになるまでのプロフィールを教えてください。

 

井田 中学生のころからスタイリストになることを夢見ていたのですが、高校生の時にはサッカー部に入部してプロになることも目指していました。ただ、卒業するタイミングでどちらを選ぶか考えた結果、スタイリストになることに決めてスタイリストスクールに進学しました。

卒業した後に独立しさせていただきお仕事をこなしていたのですが、自分がやりたいファッションに関わる案件が少なくて悩んでいたんです。

そんな時に、著名なファッションエディターさんのトークショーに行く機会があって、イベントが終わった後にご本人に声をかけて自分の悩みを相談してみたんです。

そうしたら、「今のままだと最前線で活躍するスタイリストになることは難しい」と言われて、逆に反骨精神に火がつきました。 笑

「絶対に有名になってやる!」と思ったのを覚えています。

それから必死に努力して今に至りますね。

 

 

 

なるほど、サッカー選手を目指されていたとは以外でした。現在はどんなメディアで活躍されているのですか?

 

井田 ありがたいことに色んな業界からお声がけしていただいていますが、独立して間もない時からお世話になっているのは、MEN'S NON-NOやHOUYHNHNM、GQ JAPANです。

お仕事をもらう前に、自分でブック(プロモーション用の作品)を編集部に持ち込んだのですが、それを気に入っていただいてからずっとお仕事をいただいています。

その他ですと、UOMOとかブランドさんのカタログからもお声掛けいただいていますね。

あとはタレントさんとか東京コレクションのランウェイなどがあります。

 

 

 

今のトレンドを表現していたり、ロンドンのロックシーンに注目したり全てのブランドにこだわりを感じる

 

ジャンルを超えて様々なお仕事をされている井田さんですが、アバハウス インターナショナルのお仕事を受けた時にはどんな印象を持ちましたか?

 

井田 もともと知り合いの方がプレスをされていて「やってみない?」と言われたのがきっかけです。リースではお伺いしたことはあったのですが、お声掛けいただいたことはなかったのでうれしかったです。

ただ、5ブランドを受けもつと聞いてビックリしました。

他の会社と比べてもジャンルが違うブランドが多いから難しさを感じましたが、今回のようにロケーションでよい場所が見つかっていい意味でやりやすかったです。

フォトグラファーの当山玲子氏をはじめ、慣れ親しんだ方々とお仕事ができたのも大きいですね。

今回のロケーションが福島県だったのですが、ロケハンの時の移動時間が5時間もかかったり大変なところもありましたが、そういったことも含めて楽しめたのでいい写真が撮れました。

※撮影は緊急事態宣言前に行なっております

 

 

 

 

それでは、撮影したブランドについて今シーズンの印象を教えてください

 

井田 ABAHOUSEは2way仕様のアイテムが面白かったです。他にも沢山のブランドが提案している仕様ですが、他にはない独自なものを感じました。リブランディングされると伺っているので今後が楽しみです。

5351POUR LES HOMMESはロンドンのロックシーンに注目していて、Beatlesとコラボしたアイテムがあるんですけど、ブランドがやりたいことが表現されていて良かったです。

alfredoBANNISTERは原点回帰と言うかクオリティにこだわったブーツが気になりました。スニーカーも良かったのですが、僕のイメージでは「バニスターといえばブーツでしょう!」と思っているので。

MYSELF ABAHOUSEはトレンドを一番つかんでいますね。低価格でありながも品質もしっかりしていて、セットアップの提案や性別問わず着られるのが面白いです。

ABAHOUSE GRAYはよい意味でスタンダードで着る人を選ばないラインですね。ちょうどよいリラックス感があると思います。

今回はモデルとロケーションがバッチリはまっていい写真が撮れました。

 

 

 

 

 

解説していただきありがとうございます。最後の質問です。ファッションを楽しんでいる読者に今シーズンのトレンドとスタイリングがあれば教えていただけますか

 

井田 トレンドといわれたらセットアップやフレアパンツ、ハンドクラフトのアイテムなど色々ありますが、僕は一過性のトレンドにみんなが合わせるような時代は終わったと思っています。いまは自分が良いと思う物を着こなしている人や、トレンドに囚われずに独自の商品構成を組んでいるショップなどが注目されているんです。

だって、自分が好きなものじゃないと楽しめないでしょ?

この記事をご覧いただいている皆さんには周りを気にせずにもっとファッションを楽しんで欲しいですね。

 

 

        

 

  置かれている状況に合わせて自身で判断してオシャレを楽しんで欲しい

 

ありがとうございました。最後に一言お願いします。

 

井田 今のファッションは、単純にオシャレなだけではなくてSDGs(※2015年9月の国連サミットで採択されたもので、国連加盟193か国が2016年から2030年の15年間で達成するために掲げた目標)に代表されるように、環境に考慮することがとても重要になっています。

ヴィーガンレザーやサスティナブル、ジェンダーレスなど様々な要素がありますが、表面だけ捉えるのは少し危険なことだと考えます。キャッチーな言葉に惑わされずに、本質を見極めつつ自身で判断して取り入れて欲しいです。オシャレを楽しむ心を忘れないで欲しいですね。

僕から言えることはこれぐらいです。

 

 

-          大変参考になりました。ありがとうございました!

 

 

 

プロフィール

井田 正明さん スタイリスト

川村都スタイリストスクールを卒業。

五十嵐 孝智氏に師事したのち、2011年に独立。ファッション雑誌を中心にでスタイリング、ディレクションをする傍ら、広告・ブランドのカタログなども手掛けるなど幅広く活動している。

 

Instagram @masaakiida

 

 

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