自分らしく生きるための洋服を、
表現したい

店長やマネージャーを経てMDとなった末次さん。今ではカリテの顔として誰もが認める存在ですね。カリテとの最初の出会いを教えてください。

「入社当初のカリテって、今とまたテイストが全然違って、ちょっとグリッドしてたり、もっとエイジが高く感じていました。当時は、いつも自分が着る洋服に対してのリアル感がなく、仕事の服と自分が好きな服が分かれていて。
ブランドの方向性が変わるタイミングでMDになって、最初は販売目線でのものづくりが主軸に。洋服って、歳時記にあわせて買い換えるものが絶対需要があると思っていました。」

洋服に携わる中で、どんな変化がありましたか?

「ここ1〜2年は特に変化が目まぐるしくて、今がまさにそのタイミング。働くことへの考え方が変わることで、”自分らしく生きるための洋服”という見方にシフトしてしてきて、それをブランドを通してどう表現するか。女性が社会で自由に生き生きと活躍するために、洋服を通して後押し出来るブランドでありたいなと思うようになりました。」

カリテは”女性らしい強さ”

末次さんが新たに描く「女性らしい強さ」と、これからのカリテについて聞かせてください。

「”強さ”とは、何かをやりたいと思った時に決断して、自分でアクション出来ること。また、無駄に周りと自分を比べないこと。実は私自身、ふとした時に周りと比べてネガティブなマインドに陥りがちだったけど、色々な出会いや経験を経てそれをコントロールできるようになってきて。
これからは、外から見られるためだけの洋服ではなく、自分らしさのためのものづくりへ。強さの中に愛情がある女性像は自分が目指したいリアルでもあるので、ある種ジレンマから解放されて、新しいことも意外と大変じゃないんです。」

社会の変化に常に目を向けながら、しっかりとした芯もある彼女は、このフランス人のように「歳を重ねることが楽しみ」と話してくれた。本は読むけど最近はもっぱらデジタル派ということで、愛用しているiPadも。

ブランドの根底にあるテーマ「Gentle Lady」に通じる、イギリスの雑誌にも影響を受けた。
アクセサリーはお気に入りのブランドしかつけないという潔さが、いかにも彼女らしい。10年以上前からコレクションしているというMonica Castiglioniのアクセサリーは、「つけてて違和感がないのに、存在感があるところが気に入っている」。

ニットパンツは手放せない

仕事中はいつも、凛とした服を着ている印象です。おうちで過ごす時はどんなファッションを選んでいますか?

「いかに楽か!家ではニットパンツなど、シワにならないものを履くことが多いですね。リモートワークの時に、ローテーブルとクッションで過ごせるようなスタイリングを意識しています。楽なだけでなく肌触りの良さも大切で、このカシミヤのカーディガンは毎日着ています。Insta Liveでも何度か紹介しました。」

 

何年も着られるものを選ぶ

ここまでお話を聞いていて、好きなものをとことん追求されているのが伝わってきました。ずっと着ているお気に入りの洋服はありますか?

「この写真にあるのはすべてカリテで過去に作ったもの。白シャツは買ってて飽きないし、ワードローブに絶対必要なもの。トレンドに流されず何年も着られるものを意識して服作りをしています。今年の春も、パターンに凝ったものやデザインを入れたカリテらしい要素の白シャツを展開予定です。」

ナチュラルコスメフリークとしても知られる末次さん。時に自宅からもお届けしているInsta Liveでは、愛用しているコスメへのご質問も増えているとか。
ネイルはukaの大ファン。赤やベージュなど、好きな色の中にさらにバリエーションがあったり、安心して使えるものだけで出来ていることもお気に入りとのこと。

強い芯を持ちながら、
時代の流れをしなやかに受け止めて変化していく。
彼女が生み出すカリテという
ブランドのこれからが、ますます楽しみだ。