まずは、ご家庭のお洗濯とクリーニングサービスの違いについて教えていただけますか。

クリーニング会社では洗濯表示とまた汚れの状態を見ながら、お洋服にあった最適な方法でクリーニングをしています。クリーニング=ドライクリーニングと思われている方も多いかもしれませんが実はランドリーと呼ばれる水洗いも行います。それぞれの違いをご紹介します。ちなみに、ご家庭のお洗濯は水洗いなので水溶性の汚れには強い一方で油性の汚れは落としづらく、水溶性も油溶性もお洋服に対応できるクリーニングがオススメです。
ドライクリーニングは水を使わずに、有機溶剤でお洋服を洗います。有機溶剤で洗うことで油性の汚れをよく落とすことができます。型崩れさせない、風合いを保つなど、お洋服が長持ちする優しい洗い方です。 ランドリーとご家庭の洗濯と大きく違うのが、素材や汚れに合わせて洗剤や洗浄補助剤、水温(30~60℃)を変えてクリーニングするところです。 汗や飲み物、果汁などの食べこぼしといった水溶性汚れだけでなく、皮脂などの油溶性汚れもよく落とすことができます。

クリーニングサービスの需要の変化がありましたら教えてください。また、変化している場合、どのように変わったかを教えていただけますか。

コロナ禍で在宅勤務も増えたので、ジャケットなどのビジネス服は着用機会が減った分クリーニング回数が減っています。一方で、パーカーやトレーナーなどのカジュアル服のクリーニングが増えています。クリーニングに出すと自宅で洗うよりも汚れ落ちがよく服が長持ちするので、大好きなお気に入りの服を出されているんだと思います。 特に皮脂汚れは自宅で洗うと取りきれませんがクリーニングならキレイになります。コートなど家で洗えないものばかりではなく、日常のお洋服も定期的に出していただくと汚れがしっかり落ち、お気に入りを長く着ることができますよ。

今回の企画「スタッフ フリマ」の利用を検討されている方にメンテナンスのアドバイスをいただけますか。

まず知っていただきたいのは、今回のフリーマーケットの商品は、事前にリネットのクリーニングをした状態でお届けします。もし元々のスレやほつれなどがあれば、事前チェックタグでお知らせしているので確認してみてください。普段、アウターなどは比較的お洗濯の頻度が少ないケースもあると思います。これから夏になり汗などの汚れが蓄積してしまうと、黄ばみなどの原因にもなりますので、着用頻度に応じて定期的なクリーニングで良い状態を長く保っていただければと思います。特に、衣替えのように長期間衣類をしまう場合は、汚れをしっかり落としてからしまうが鉄則です。汚れが残ったままだと黄ばみや虫食い、カビの原因になります。一度だけしか袖を通していない衣類でも、しっかり洗ってからしまうようにされると良いかと思います。

次回は、プロ直伝のご自宅で実践できる簡単ケアについて
おうかがいする予定です。お楽しみに!